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屋根防水における調査診断

防水層の補修・改修にあたって劣化の程度を知り、適切な維持保全が行われる目的として1次診断(最上階天井の目視観察)・2次診断(屋根防水層全面の調査診断)・3次診断(防水層の切取り試験)を行います。
1次診断については防水層を直接診断せずに屋内の状況確認をメインに行います。
そのため、日々の生活の中で確認いただける内容を多く含みます。
2次診断は防水層の状況を直接診断するため、メーカーや技術者など専門知識を有する者が調査にあたる必要があります。
3次診断は防水層構成材料の劣化状況を調査することを目的としています。そのため、既存防水層のサンプリングが必要でメーカーや技術者など専門知識を有する者が調査にあたる必要があります。また、サンプリングした部分の補修も行いますので費用がかかります。
露出防水層の場合は防水層表面からでも劣化・破断・膨れ等の不具合箇所が特定でき、防水層の硬化等から下層防水層の劣化進行状況も推測できることもあるため、2次診断(目視・指触)レベルの調査が妥当と言えます。

総合技術開発プロジェクト方式診断調査方法の概要

【1・2・3次劣化診断】(財)国土開発技術開発センター 総合技術開発プロジェクト方式

【診断レベル】【調査項目】【調査方法】【調査部位】【備考】
1次診断漏水またはその痕跡目視観察最上階の天井・
外壁側の内装
※無料診断
報告書・改修提案書の提出
2次診断各部位の劣化現象の確認
(ひび割れ・硬化等)
目視・指触観察
・スケール
・打診ハンマー
屋根防水層全面※無料診断
報告書・改修提案書の提出
3次診断防水層の劣化状況
(ひび割れ・硬化等)
防水層の物性
(引張強さ・伸び・針入度)
下地との接着強さ等
左記の観察・切り取った試料による試験平均的な劣化部分および劣化の激しい部分についてそれぞれ2箇所以上※有料診断(要相談)
試験片の採取・防水層の補修・物性試験・報告書の提出・改修提案書の提出

1次劣化診断

■1次劣化診断の概要
目視により漏水またはその痕跡を調査する。

1次劣化診断 目視観察

2次劣化診断

■2次劣化診断の概要

  1. 露出防水層の劣化や損傷部の状況を詳細に把握することができる。
  2. 劣化部分の大きさや数の測定ができる。
  3. 保護工法の場合、保護コンクリートの損傷具合から防水層の劣化状況を推測する。
2次劣化診断 目視観察

2次劣化診断の状況

打診

打診

打診ハンマーなどで該当部位をたたき、その音により診断を行います。

触診

触診

防水層を手で触り、劣化や損傷などの有無を確かめます。

3次劣化診断調査

■3次劣化診断の概要

  1. 2次診断では防水層の構成や過去の防水経歴は判断しにくく、切り取ることで詳細が明確になる。また、防水層の下層や押え層に残留水の有無が正確に判断できる。
  2. 切り取り試験片の各物性試験を行い、材料の劣化状況をデーターで分析できる。
3次劣化診断調査

3次劣化診断の状況

防水層引張試験

防水層引張試験

防水層を規定の形状に切り取り、引張強さを測定します。

針入度試験

針入度試験

アスファルトの硬さを調べる試験です。防水層の層間に使用されている防水工事用アスファルトを採取し所定の容器に入れます。アスファルトが25℃のときの、標準針の貫入量を測定します。

軟化点試験

軟化点試験

アスファルトが軟化する温度を調べる試験です。

※掲載しているものは3次劣化診断で行う試験の一部です。

防水層の発生する劣化現象をこちらのページで確認できます。

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