既存防水層は建物・屋根によって様々です。総合防水材料メーカーだからこそ可能な既存防水層に適した防水工法をご提案いたします。
被せ工法が可能な場合、新規防水層は既存防水層と相性の良い「同質系防水」の採用をお勧めします。
コンクリートも防水層も、気温や湿度に応じて伸び縮みします。既存と同質の防水工法を採用することにより、不具合が発生しにくくなります。
また、直近の改修工事だけでなく次回の改修工事も視野に入れた防水工法の選定が重要です。
以下に、既存防水層ごとの適切な防水工法をご紹介します。
既存が露出アスファルト防水の場合
アスファルト防水の特徴として積層可能という点が挙げられます。これは防水層改修時も同様で旧防水層の上に、新規防水層を積層することが可能です。「新たに更新した防水層を損傷させてしまった。」「別の工事で防水層を傷つけてしまった。」このような場合にも旧防水層を万が一の保険として残しておくことが可能です。
露出アスファルト防水の上には長年の実績と信頼性の高い、アスファルト系防水層をお勧めいたします。
※下記3工法の中から選択します。(下記以外の工法を採用することも可能です)
プレストシステム湿気硬化型アスファルト防水工法
改質アスファルトルーフィングをルーフィング裏面の粘着層で下地に張付ける工法です。
特徴
- 火気を全く使用することなく施工できるので、燃料の消費や二酸化炭素の排出が無く、臭いや煙の発生がありません。
- 使用する材料には、特定化学物質を含まないので、施工時は元より施工後も安全で周辺環境に優しいです。
- 熟練した施工技能が要求されます。
メルタン21防水工法改質アスファルト防水トーチ工法
改質アスファルトルーフィングをトーチバーナーで下地へ融着し張付ける工法です。
特徴
- ルーフィング相互の接合は、トーチバーナーによる融着で行うので、水密性に優れた防水層を形成することができます。
- アスファルト防水熱工法に次ぐ実績があります。
- ルーフィング自体の厚みがあり、耐衝撃性に優れています。
- 火気を使用します。
カスタムEE防水工法改質アスファルト防水常温工法
改質アスファルトルーフィングを裏面に施されている粘着層で下地に張付ける工法です。
特徴
- ルーフィング相互の接合は、トーチバーナーによる融着を併用して行うので、水密性に優れた防水層を形成することができます。(火気の使用を控えた工法です。)
- 厚みのあるルーフィングを使用するため、耐衝撃性に優れています。
- 熟練した施工技能が要求されます。
- トーチ工法と比較して、剥離フィルム等の廃材が発生します。
既存が保護コンクリート仕上げの場合
保護コンクリート仕上げは歩行が可能で屋上デッキやルーフバルコニーなど様々な箇所に採用されています。この様な箇所は今後も歩行することを想定し、新規防水工法を選定します。
また、建物を使用しながらの工事では保護コンクリートを撤去することは現実的ではないため、露出防水で歩行可能な防水層を選定します。
※下記2工法の中から選択します。(下記以外の工法を採用することも可能です)
リファージュ環境対応型ウレタン塗膜防水材
ポリウレタンを主成分とする、主に2液性の材料を混合して、塗布する工法です。「密着工法」と「通気緩衝工法」があります。
※保護コンクリート仕上げの改修では「通気緩衝工法」を採用します。
特徴
- 耐摩耗性・耐衝撃性に優れており、軽歩行が可能です。
- 塗膜系材料のため、架台などの複雑部位でも施工が容易です。
- 次回改修時には同質材による被せ工法が可能です。
- 塗布量による管理になるため、施工管理を十分に行う必要があります。
- 下地の影響を最も受ける工法で、高い下地精度が要求されます。
- 缶物のため、廃材の発生量が多くなります。
ウレタン塗膜防水についてはセピロンも採用可能です。
メカファイン塩化ビニルシート防水
塩化ビニル樹脂に柔軟性を付与するための可塑剤を添加したシートに接着剤、若しくは、ディスク盤を用いて下地へ張付ける工法です。
※保護コンクリート仕上げの改修ではディスク盤「機械的固定工法」を採用します。
特徴
- シート相互の接合は、熱風ガンによる熱融着若しくは、溶着剤による溶着で行うので、水密性に優れた防水層を形成することができます。
- 機械的固定工法は施工速度が速く、工期が短縮できます。
- 機械的固定工法は、適切な耐風圧設計を行う必要があります。
- 単層工法のため、作業には高い施工技術が要求されます。
既存がシート防水の場合
既存シート防水と新規防水層に十分な接着強度を得られる防水層の選定が難しいことから機械的固定工法を選択します。
※面積や状況、スラブ構造の種類によっては撤去工法も視野に入れる必要があります。
(下記以外の工法を採用することも可能です)
メカファイン塩化ビニルシート防水
塩化ビニル樹脂に柔軟性を付与するための可塑剤を添加したシートに接着剤、若しくは、ディスク盤を用いて下地へ張付ける工法です。
※保護コンクリート仕上げの改修ではディスク盤「機械的固定工法」を採用します。
特徴
- シート相互の接合は、熱風ガンによる熱融着若しくは、溶着剤による溶着で行うので、水密性に優れた防水層を形成することができます。
- 機械的固定工法は施工速度が速く、工期が短縮できます。
- 機械的固定工法は、適切な耐風圧設計を行う必要があります。
- 単層工法のため、作業には高い施工技術が要求されます。
既存防水の状況によっては改質アスファルト防水常温工法 カスタムEE を採用できます。
既存がウレタン塗膜防水の場合
ウレタン塗膜防水にて被せ工法を行う場合、立上り防水層やドレン廻りの防水層についても撤去せずに更新することができます。そのため、旧防水層を活かして防水層を更新することが可能です。
※下記以外の工法を採用することも可能です。
リファージュ環境対応型ウレタン塗膜防水材
ポリウレタンを主成分とする、主に2液性の材料を混合して、
塗布する工法です。「密着工法」と「通気緩衝工法」があります。
※既存ウレタン塗膜防水の改修では特別な場合を除き「密着工法」を採用します。
特徴
- 耐摩耗性・耐衝撃性に優れており、軽歩行が可能です。
- 塗膜系材料のため、架台などの複雑部位でも施工が容易です。
- 次回改修時には同質材による被せ工法が可能です。
- 塗布量による管理になるため、施工管理を十分に行う必要があります。
- 下地の影響を最も受ける工法で、高い下地精度が要求されます。
- 缶物のため、廃材の発生量が多くなります。
ウレタン塗膜防水についてはセピロンも採用可能です。
既存がアスファルトシングル葺きの場合
アスファルトシングルにて被せ工法を行う場合、状態が良ければ軒先・ケラバ・棟などの防水層と金物を撤去し、屋根のシングル葺きの殆どを撤去せずに更新することができます。そのため、旧防水層を活かして防水層を更新することが可能です。
※下記以外の工法を採用することも可能です。
マルエスシングル勾配屋根用シングル防水システム
改質アスファルトルーフィングと、製品両面にアスファルトコーティングを施した屋根材アスファルトシングルで構成される防水工法です。
アスファルトシングルの表面は自然との親和性が高い彩色焼成スレート砂で仕上げられています。
特徴
- 屋根材として最も優れた一次防水機能を有しています。
- 他の屋根葺き材に比べ、軽量です。
- 寸法安定性と感温性に優れた屋根材です。
- 熟練した施工技能が要求されます。
カスタムEE防水工法改質アスファルト防水常温工法
改質アスファルトルーフィングをルーフィング裏面の粘着層で下地に張付ける工法です。
特徴
- ルーフィング相互の接合は、トーチバーナーによる融着を併用して行うので、水密性に優れた防水層を形成することができます。(火気の使用を控えた工法です。)
- 厚みのあるルーフィングを使用するため、耐衝撃性に優れています。
- 熟練した施工技能が要求されます。
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