防水材料のアスベストの含有(使用状況)について
アスベストを使用した製品及び仕様は以下の表にある通りです。
製品名 | 製造開始年 | 製造中止年※ | 用途 |
---|---|---|---|
アスベストフェルト | 1943年 | 1986年 | 勾配屋根用下葺材 |
アスベストウエルド | 1943年 | 1986年 | 陸屋根用中貼りルーフィング |
ビニエスタイル | 1956年 | 1979年 | 塩ビタイルの充填剤 |
アスベストコーチング | 1959年 | 1985年 | 防水工事用シール材 |
アスファルトルーフコーチング | 1985年 | 1989年 | 防水工事用シール材 |
NSパテ#500 | 1965年 | 2001年 | NS防水の補修材 |
バンコーク | 1965年 | 2001年 | 板金用のコーキング材 |
シングルセメント | 1971年 | 1989年 | アスファルトシングルの接着剤 |
マルエスボード | 1972年 | 1980年 | ウレタンフォーム断熱材 |
カスタムコーチング | 1974年 | 1989年 | 防水工事用シール材 |
パロン | 1975年 | 1985年 | ハイパロンシートのパッキング材 |
エスキャップ | 1977年 | 1986年 | 陸屋根用ルーフィング |
ICブロック | 1982年 | 2001年 | 防水保護用ブロック材 |
ベストロンセメント | 1983年 | 1989年 | 不燃シングルの接着剤 |
マルエスアスロックコーピング(B型) | 1986年 | 1995年 | 天端用笠木 |
※製造中止年(アスベスト使用中止) ※いずれもクリソタイル(白石綿)として含有
上記製品について、アスベスト含有建築材料の分類としては、「(石綿含有成形板等)レベル3」に分類されます。
上記以外のルーフィング類でも微量のアスベストが検出される場合があります。この場合に検出されるのは、クリソタイル・トレモライト・アクチノライトとなります。これらは天然鉱物(粉状のタルク、セピオライト、バーミキュライト及び天然ブルーサイト)中に不純物として含まれておりました。
1989年(平成元年)に製造中止したアスベスト繊維含有の接着剤「アスファルトルーフコーチング」「カスタムコーチング」「シングルセメント」「ベストロンセメント」はアスベスト繊維に代えセピオライトを使用していました。但し、代替として使用していたセピオライトにはトレモライトが一部含まれていたことを確認しております。
2006年(平成18年)には、トレモライト、アクチノライト、アンソフィライトの3種類が新たに規制対象となっております。従って、過去の一定期間に弊社が製造・販売したルーフィング材及び副資材などから、微量のアスベストが検出されることがあります。これは、原料の天然鉱物中に不純物として含有される微量のクリソタイル・アクチノライトまたはトレモライトであると考えられます。よって、施工年月日、防水工法・仕様に限らずアスベスト含有率を分析調査されることを推奨致します。
なお、アスベスト含有率を分析調査する場合は、建材製品中の石綿含有に係る分析方法を定めた日本産業規格のうちJIS A 1481-1及び4を採用するようご留意下さい。(JIS A 1481-2、-3及び-5は天然鉱物を含む建材は対象外となります。)
※ 解体工事及び廃棄処分について
アスベストを含む製品の撤去作業等を行う場合は、労働安全衛生法、大気汚染防止法、石綿障害予防規則、その他条例等に従い、廃棄処分の場合には、廃棄物処理法、その他条例等に従い実施してくださいます様、宜しくお願い致します。