屋上緑化システムカナートは、降雨の多い日本の気候風土を考慮して開発された緑化工法です。ローコスト、ローメンテナンスを考慮し、グランドカバー類の中でも生命力の強いセダムやキリンソウを植栽の標準としたパネル型緑化システム(省管理型)カナートグリーンビズGと、中木・低木・芝・草花類など様々な植栽に対応可能な管理型緑化工法カナート緑化基盤があり、屋上緑化に求められる様々な性能を考慮して、用途に合わせてシステムを選ぶことができます。
関連資料(ダウンロード)
建物の負荷を低減する軽量システム
カナート緑化システムは従来の工法と比較し、軽量化を達成することで、大がかりな工事は不要。建物の負荷を低減します。
工期が大幅に短縮
カナート緑化システムは、極めて簡便なシステムです。低コスト化を達成するとともに、在来のシステムに比べ施工スピードが速く、工期の大幅な短縮が期待できます。
優れた防根性
屋上緑化基盤において、防根性能は非常に重要です。植物の根は予想をはるかに超える力で、コンクリートのクラック等に侵入します。日新工業の防根シート「カナートシャット」は根の貫通を防ぎ、建物の安全性を維持します。
省管理型緑化システム カナートグリーンビズG CT-1
防根シートカナートシャットを施工し、緑化パネルカナートグリーンビズGを接着剤を使用して敷き並べるだけの簡単な施工方法です。
カナートグリーンビズG
「カナートグリーンビズG」は、セラミック製である保水パネル「カナートグリーンビズ」と「セダム緑化」を一体化した緑化パネルです。
縦 | 横 | 乾燥重量 | 湿潤重量 |
---|---|---|---|
500mm | 500mm | 約27.5kg/m2 | 42.5kg~46.5kg/m2 |
無潅水緑化システム
カナートグリーンビズGは、飽和含水率50%以上の保水パネルカナートグリーンビズを用いており、無灌水でローメンテナンスな緑化システムです。
※夏季30日間の無降雨無灌水に耐えることが確認されていますが、2週間に一度散水してください。
仕様(CT-1)
1 | カナートシャット | 防水保護・防根層 |
---|---|---|
2 | プレストコート 0.5kg/m2 | カナートグリーンビズG接着層 |
3 | カナートグリーンビズG | パネル式セダム緑化 |
- 砂付ルーフィング(立上りの張下し含む)の上にカナートシャットを直接施工する場合は、カスタムプライマー(E)を事前に塗布してください(0.2kg/m2)。
- 工程2はプレストコートに替えて、USボンドA(0.5kg/m2)を使用することもできます。
- 軽歩行、点検通路とする場合は工程3をカナートグリーンビズ(保水パネル)に変更してください。
CT-1用見切り材 カナートブロック
端部には美観向上のため、カナートブロックを使用することもできます。
管理型緑化工法 カナート緑化基盤 CT-2
カナート緑化基盤CT-2は、降雨が多く高温多湿の日本の気候風土に合わせて開発された緑化基盤システムです。芝、地被類、中木までの多様な植物に対応できます。
優れた圧縮性能
CT-2は圧縮性能に優れているので湿潤荷重の大きい畑土で植栽する場合でも緑化基盤としての性能を余すところなく発揮します。
優れた保水・排水性能
通気性とともに保水・排水性能を重視しデザインされたカナートマット25の機能により、長雨や大雨でも、余剰水をスムーズに排水し、植物に必要な水分だけを保水することができます。
仕様(CT-2)
1 | カナートシャット | 防水保護・防根層 |
---|---|---|
2 | カナートマット25 | 保水・排水層 |
3 | カナートフィルター | 土壌流出防止層 |
4 | 土壌・植栽(別途) | - |
屋上緑化を施す場合は、維持管理用の通路を確保するために、パラペット等の防水立上りから600mm以上のスペースを設けることを推奨します。これには、ドレン部の排水効率の維持と共に、立上り防水層の損傷を軽減させる効果もあります。
植栽適用表
土壌厚 | h=150mm | h=200mm | h=250mm | h=300mm |
---|---|---|---|---|
地被類(芝等) | ○ | ○ | ○ | ○ |
低木 | × | × | ○ | ○ |
中木 | × | × | × | ○ |
関連工法 乾式浮床仕上げ工法 PFシステム
乾式浮床仕上げ工法のPFシステムを併用することで、緑化システムにおける屋上空間をより立体的に、デザイン性も一段と高めることができます。