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2022/04/01 問い合わせの多い質問

【創業100年の防水材料メーカー直伝!】防水層を最も長く機能させる方法

防水層の特性を理解し、定期的な清掃・点検を実施することは極めて重要です。防水層は、熱・紫外線・強風による飛来物などのダメージを最も多く受ける屋上によく施工されるため、適切な維持管理をする事で、長期間にわたり防水機能が損なわれる不具合発生率を抑える事ができます。

それでは、防水層の維持管理とは、具体的に何をすれば良いのでしょうか。

そんな方のために、今回の記事では下記3項目にフォーカスしてご紹介します。

この記事を読めば、防水工法ごとの具体的な維持管理方法が分かりますよ。

1. 使用上の注意

2. 定期清掃

3. 定期点検

1.使用上の注意

屋上など「防水」が施されている部位の表面は、防水層自体が仕上げとなる「露出工法」と、防水層の上に保護材(主に保護コンクリート)がある「保護工法」に大別されます。工法毎に、使用上の注意が異なります。

【露出工法】 -防水層自体が仕上材の場合-

  清掃(維持管理)・点検以外で防水層上を歩行しないでください。☆☆

【保護工法】 -防水層の上に保護材がある場合-

 

☆防水層上の歩行について(露出工法)☆

清掃・点検時以外の歩行(ハイヒール等を除く)が可能な防水工法も多数ご用意しております。

アスファルト系防水 :アスファルト成形版やコンクリートブロックを敷設した場合

塩ビシート防水:シートの厚みを2.0㎜以上とした場合

ゴムシート防水:耐衝撃性に優れたシートを採用した場合

ウレタン塗膜防水:全ての非断熱工法で通常歩行が可能

→露出断熱工法を採用している場合には、殆どの場合で清掃・点検時のみの歩行を推奨しています。詳細は最寄り営業所の担当者にお問い合わせください。

【露出工法における使用上の注意】

・ハイヒール、スパイク等、底の尖った履物は防水層を傷つけるため、歩行する際に使用しないでください

・基本的に防水層上は、点検以外の歩行等を禁じます(歩行用途の防水層を除く)

・タバコの投げ捨てや火気(バーベキュー・花火含む)の使用は、防水層の機能の損失・火災の恐れがあるため、絶対に行わないでください

・降雨・降雪後や、落葉・苔・砂埃等が堆積していると滑りやすくなりますので、歩行の際には注意してください

・溶剤・油・不凍液・薬品類をこぼさないでください

・ペットの飼育は、爪や歯による破損や、排泄物による劣化が発生する恐れがあります

・防水層を傷つける・物を落とす・物を引きずることは避けてください

・屋上設備類の定期清掃時に中性洗剤以外を使用する場合は、こぼさないように注意してください。また、清掃後は周囲の防水層を必ず水洗いしてください

・重量物や振動物は載せないでください。やむを得ず載せる場合には、ゴムマット等を敷き、防水層を保護してください

・雪下ろしには、金属製のスコップ等の防水層を損傷させやすい道具を使用しないでください

・ゴムホースやビニールサンダルを長期にわたり置いておくと、接触している部分が変色することがあります

・直接客土して草木の埴栽は行わないでください。ご希望の際は、専門業者にご相談ください

・プランター等の設置はおやめください

【保護工法における使用上の注意】

・保護層上に溶剤・油・不凍液・薬品類をこぼさないよう注意してください

・屋上設備類の定期清掃時に、中性洗剤以外を使用する場合にはこぼさないでください。保護層の目地等より浸透して、防水層に不具合を生じる恐れがあります

・後から設備基礎等の施設を設置する場合には、設置工法によっては保護層を貫通して防水層を損傷する恐れがありますので、保護層の構造・厚み・積載荷重を考慮して設置してください

・目地部やドレン部に植物の繁茂が認められた場合には、防水層を貫通・損傷の恐れがありますので、むやみに引き抜いたりせず専門業者にご相談ください

・直接客土して草木の埴栽は行わないでください。ご希望の際は、専門業者にご相談ください

2.定期清掃

【露出・保護工法共通】

下記項目について、定期的(3~6か月程度に1回)に清掃を行ってください。

危険が伴う場合には、無理に実施せずに管理会社や専門調査会社に委託してください。

・防水層上または保護コンクリート上にある飛来物、枯葉等を除去してください

・ドレン廻り砂埃や汚泥、枯葉等を除去してください

3.定期点検

【定期点検時の注意事項】

・降雨・強風等の悪天候時は、滑落等の危険があるため、行わないでください

・原則として二人一組以上で行い、一人では行わないでください

・階段や梯子の昇降には十分注意してください

・後ろ向きの移動は危険ですので、絶対行わないでください

・屋上設備類には、むやみに触れないでください

・降雨後に点検する場合は、滑りやすくなっているため、十分注意してください

・危険と思われる場所(怖いと思う場所)には無理に近づかず、業者に点検を委託してください

【定期点検-露出工法】

下記項目について、定期的(3~6か月程度に1回)に点検を行ってください。

重要度No.チェックポイント判定
A漏水の有無 
防水材の損傷 
防水材重ね部の口開き 
B金属笠木の腐食・損傷 
脱気筒の腐食・損傷 
防水層端部押え金物等の変形 
Cルーフドレンの部品脱落・損傷 
防水材の浮き 
保護塗料の退色 
10防水材端部シール材のひび割れ 
11防水層・ドレンの雑草等の有無 
D12土・落ち葉等の堆積 

【定期点検-保護工法】

下記項目について、定期的(3~6か月程度に1回)に点検を行ってください。

重要度No.チェックポイント判定
A漏水の有無 
保護層(コンクリート等)の損傷 
立上り保護層(パネル等)の損傷 
B金属笠木の腐食・損傷 
Cルーフドレンの部品脱落・損傷 
目地材の浮き・損傷 
防水層端部シール材のひび割れ 
ドレン・保護層の雑草等の有無 
D土・落ち葉等の堆積 

まとめ

清掃・点検を定期的に実施することにより、防水層を延命し、重大な不具合が発生する前に対処することが可能になります。

上記に関する資料は、分類ごとにまとめていますので下記よりダウンロードしてください。

次回ブログは5月9日(月)公開予定です。