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2024/05/01 問い合わせの多い質問

【端部金物不要のシート防水!?】塗膜とシートの長所を組み合わせた最新防水とは

シート系防水の施工管理で、最も留意すべき部位は「防水端部」です。複雑形状の場合、立上りを塗膜防水とすることで「施工性が向上」し、「施工管理も容易」となります。

そこで今回は、塗膜とシートの長所を組み合わせた「省力化仕様」と「高耐久仕様」をご紹介します。

目次

  1. 一般的なシート系防水の端部処理
  2. 立上りを塗膜防水とすることで得られるメリット
  3. アスファルト系シート防水+アスファルト系塗膜防水
  4. 塩ビシート防水+高強度・高伸長ウレタン塗膜防水
  5. まとめ

 

1.一般的なシート系防水の端部処理

  •  アスファルト系シート防水では、アルミ押え金物で防水層を留め付け、シール材を充填します。
  •  塩ビシート防水では、主にブチルテープ・シート・アルミ押え金物の順に施工し、シール材を充填します。

【アスファルト系シート防水】

【塩ビシート防水】平場:機械固定工法  立上り:接着工法の場合

【押え金物豆知識】

公共建築工事標準仕様書において「押え金物」の材質、形状及び寸法は以下の様に規定されています。

-アスファルト防水・改質アスファルト防水-

「特記による。特記がなければ、アルミニウム製L-30×15×2.0(㎜)程度とする。」

 

-塩ビシート防水-

「ルーフィングシートの製造所指定する製品とする」(監理指針では「材質は一般的にアルミニウム製で、厚さ1.0~2.0㎜程度のプレート状やアングル状のものが用いられる」)

 

2.立上りを塗膜防水とすることで得られるメリット

 立上りを塗膜防水とすることで、「省力化(工期短縮)」「複雑部位への対応」が可能となり「施工管理も容易」になります。

 

【省力化(工期短縮)】

 「押え金物の留め付け」「シール材の充填」工程が不要になるため、工期短縮が図れます。

→押え金物のビス留めが不要になるため、防水層を傷付けることなく施工が可能。

 

【複雑部位への対応】

 シート状の防水層では困難な複雑部位へ施工も、液状防水層により容易に施工可能です。

 

3.アスファルト系シート防水+アスファルト系塗膜防水

【新築工事に最適】

当社で取り扱う全てのアスファルト系シート防水に適用可能な塗膜防水材「キュービックコート」と超耐久防水工法「アスリード工法」で使用する高耐久立上り塗膜防水材「アスリード塗膜仕様」の2種類をご用意しております。

 特長適用仕様適用部位
キュービックコート環境性能全てのアスファルト系防水立上り、架台
アスリード工法防水性能、省力化アスリード仕様立上り、架台

 

【各工法の説明】

-キュービックコート-

常温で施工可能な湿気硬化型アスファルト塗膜防水工法です。 平場はアスファルト系であれば全ての仕様に適用可能です。

-アスリード工法-

超耐久加熱型改質アスファルト塗膜防水工法です。使用する全ての防水材を「高耐久」とすることで「耐久性の向上」「省力化」を実現しました。 平場もアスリード工法とする場合に施工可能です。

※掲載時の納まり

4.塩ビシート防水+高強度・高伸長ウレタン塗膜防水

【改修工事に最適】

平場にメカファイン(塩ビシート防水)を施工し、 立上りへカイザーコート(高強度・高伸長ウレタン塗膜防水)を施工する仕様です。 平場を機械固定工法とし、立上りに高強度・高伸長ウレタン塗膜防水を採用することで補強布が不要(メッシュフリー)となり、省力化を実現します。(補強布が必要ですが、一般的なウレタン塗膜防水でも施工可能)

※平場・立上り防水材の層間にはプライマーが必要です

5.まとめ

近年「高耐久」「省力化」に対する要求が急激に高まっており、「複雑部位への対応」が求められる建物に対して、条件により下記仕様を推奨しています。

  • 高耐久新築 : 平場「アスリード仕様」 立上り「アスリード塗膜仕様」
  • 一般新築  : 平場「お好きなアスファルト防水」 立上り「キュービックコート」
  • 改修    : 平場「塩ビシート防水機械固定工法」 立上り「カイザーコート」

※露出工法に限る