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2025/02/01 防水トレンド情報

【建築設計者必見!!】下地のチェックポイント

適切な防水層を構築するために、下地の施工管理は極めて重要です。今回は、下地のチェックポイントを「勾配」「面取り」「立上り」に絞りご紹介します。

目次

  1. 下地のチェックポイント「勾配」
  2. 下地のチェックポイント「面取り」
  3. 下地のチェックポイント「立上り」

1.下地のチェックポイント「勾配」

適切にドレンへ雨水を排水するため、スラブコンクリートに勾配をつける必要があります。日本建築学会や弊社が推奨する排水勾配は下記の通りです。

保護工法露出工法パラペット天端ドレン間
1/100~1/501/50~1/201/10程度1/200程度

公共建築工事標準仕様書の記載

排水勾配に関する記載はありませんが、改修工事監理指針3.2.6(3)に「一般的な目安」としての標準勾配が記載されています。また建築工事標準詳細図では設計注意事項として「水勾配は1/100以上とし、躯体側でとる。なお、露出防水の場合は、1/50以上が望ましい」と記載されています。

POINT

陸屋根の勾配は保護工法で1/100~1/50露出工法で1/50~1/20ですが、将来の防水改修を考慮して、保護工法でも1/50勾配を推奨しています。

2.下地のチェックポイント「面取り」

防水工法により入隅や出隅には面取りが必要です。公共建築工事標準仕様書や日本建築学会、弊社が推奨する入隅処理の使用材料や面取り形状は下記の通りです。

【入隅処理の使用材料】

保護(断熱)工法露出工法露出断熱工法
モルタルモルタル/成形キャント材成形キャント材

【面取り形状】

アスファルト防水は熱工法に適用します。熱工法以外のアスファルト防水は改質アス等に準じます。

屋内防水等の留意事項

特に屋内防水の場合、保護モルタルの厚みが50㎜程度となる場合があり、建築工事監理指針9.2.4(1)(イ)③に以下のような記述があります。

「保護モルタルの厚さを十分に確保できずに鋭角になる場合には、面取りの長さを短くするなどの処置が必要である」

3.下地のチェックポイント「立上り」

立上りを設計する上で「高さ寸法」は重要です。高さが低いと防水施工が困難となり、またドレンの目詰まり時に滞留した雨水が防水端末部より浸入する危険度が高まります。

【保護工法の場合】

【露出工法の場合】

POINT

仕上面からアゴ下までの高さを300㎜以上となるように設計することを推奨しています。

→断熱材や保護コンクリートの厚みにより注意が必要

【その他留意事項】

関連ブログでは「伸縮目地」「立上り高さの下限寸法」などについて特集しています。