コンクリート予防保全工法
ONR工法「はく落防止仕様V2」
高弾性ビニロンメッシュシート・ポリエーテルアクリル系塗料
塩害をはじめ、アルカリ骨材反応、中性化、凍害等の劣化現象により損傷を受けたコンクリート構造物においては、コンクリートの一部がはく落することも少なくありません。このようなコンクリート片のはく落により発生する第三者被害を未然に防ぐのがONR工法はく落防止仕様V2です。
平成12年に「コンクリート片はく落防止仕様(Part3)」を開発し、平成21年に東・中・西日本高速道路株式会社「構造物施工管理要領(平成21年7月)はく落防止」に示されている規格値を満足する「ONR工法 はく落防止仕様」を開発しました。
令和2年に従来製品から〔中塗りを1層に短縮〕、〔中塗りと上塗りは同じ材料〕、〔最短2日間に施工日数を短縮〕、〔しなやかな補強シートの採用〕などの施工性の大幅な改良を行い、ONR工法はく落防止仕様V2としてバージョンアップしました。
この工法は新開発のポリエーテルアクリル系の塗装材とビニロン繊維シートによりコンクリートを被覆するもので、コンクリート片のはく落を防止するとともに、コンクリート内部の劣化も抑制します。
材料仕様
工程 | 材料名 | 材料使用量 | 備考 | 施工間隔 |
---|---|---|---|---|
表面処理 | ― | ― | ウォータージェットまたはケレン | |
下塗り | ONRプライマーH | 0.2㎏/m2 | ひび割れ浸透用プライマー | |
中塗り | ONRコートH | 0.5㎏/m2 | ポリエーテルアクリル系塗料 | 下塗り硬化後 |
補強シート貼付 | ONRシートH | ― | 高弾性ビニロン繊維シート | 中塗り施工後直ちに |
上塗り | ONRコートH | 0.5㎏/m2 | 中塗りと同一材料 | 補強シート施工後直ちに |
塗装部 標準断面図
性能
適合規格
- 東・中・西日本高速道路株式会社「構造物施工管理要領(令和元年7月)はく落防止」
試験項目 | 試験温度 | 試験結果 | 基準値 | 試験方法 |
---|---|---|---|---|
押し抜き試験 | -30℃ | 3.69~5.00kN | 1.5kN | NEXCO試験法424-2011 |
+23℃ | 2.07~2.46kN | |||
+50℃ | 2.03~2.70kN | |||
ひび割れ含浸性能 | +23℃ | 2.54N/mm2 | 2.0N/mm2 | NEXCO試験法426-2004 |
※試験結果は夏型の値です。
※押し抜き試験のコンクリート面はサンダーケレン処理、湿潤状態です。
※その他耐久性能試験を実施しています。
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