屋根下葺材の具体的な選定方法まとめ
10月18日は「木造住宅の日」です。
そこで今回は、戸建住宅で使用する防水シート「屋根下葺材」について、製品ごとの具体的な選び方をご紹介します。
目次
- 屋根下葺材の種類と取扱い製品
- 屋根下葺材の選定
- 要求品質による選定方法
- まとめ
1.屋根下葺材の種類と取扱い製品
屋根下葺材は、「アスファルト系ルーフィング」「透湿系ルーフィング」「高分子系ルーフィング」に大別されます。
殆どの屋根はアスファルト系ルーフィングを使用しているため、そこにフォーカスして説明します。
なお、当社では特徴的な性能を有した改質アスファルトルーフィングを「機能性改質アスファルトルーフィング」と位置づけています。機能性ルーフィングは、「強度」「耐久性」などの機能、夏場のベタつき抑制を強化したルーフィングを指します。
【取扱い製品】
代表的な「11製品」は下表のとおりです。
種類 | 製品名 |
---|---|
アスファルトルーフィング940 | カラールーフィング、カラールーフィングW |
改質アスファルトルーフィング | カッパ23、カッパルーフ2号、カッパ100 |
粘着層付改質アスファルトルーフィング | カスタムルーフS、カスタムライト、カスタムベース |
機能性改質アスファルトルーフィング | アルバクリア、アルバフェイス、アルバエース |
2.屋根下葺材の選定
「防水性能」と「コスト」から種類を決定し、要求される「耐久性」「各種強度」により、具体的製品を決定します。
◎: 優 〇: 良 △:可
防水性能 | コスト | 耐久性 | 各種強度 | |
---|---|---|---|---|
アスファルトルーフィング | 〇 | ◎ | △ | 〇 |
改質アスルーフィング | 〇~◎ | 製品による | ||
粘着改質アスルーフィング | ◎ | 製品による |
【STEP①】「防水性能」と「コスト」からルーフィングの種類を決定
コスト優先の場合は、アスファルトルーフィング940「カラールーフィング」を選定します。
【STEP②】「耐久性」「各種強度」などから製品を決定
改質アスファルトルーフィング
耐久性 | 引張性能 | 引裂性能 | 低温性能 | 施工性能 | |
---|---|---|---|---|---|
カッパ23 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
カッパ2号 | 〇-◎ | 〇 | ◎ | ◎ | ◎ |
カッパ100 | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ | 〇 |
※上からコストが低い順に表記しています。
閑話休題「由来の紹介」改質アスファルトルーフィングを、当社では「カッパ」シリーズと位置付けています。
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粘着層付改質アスファルトルーフィング
耐久性 | 引張性能 | 引裂性能 | 低温性能 | 高温性能 | |
---|---|---|---|---|---|
カスタムルーフS | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
カスタムライト | 〇-◎ | ◎ | 〇-◎ | 〇 | ◎ |
カスタムベース | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ | 〇 |
※上からコストが低い順に表記しています。
3.要求品質による選定方法
「地域特性」「下地勾配」「耐久性」など、具体的な要求品質がある場合には下記を基に決定します。
【暑さ】
暑さにより、ルーフィング表面がベタつくため、機能性(ベタつき抑制)ルーフィングを採用
- アルバクリア : スタンダードな製品
- アルバフェイス: 「施工性」「耐久性」を向上させた製品
- カスタムライト: 粘着層付ルーフィングによる「防水性能」に優れた製品
【寒さ】
寒さにより、ルーフィングが硬くなるため、寒冷地専用ルーフィング又は改質アスファルトルーフィングを採用
- カラールーフィングW: スタンダードな寒冷地専用ルーフィング
- カッパルーフ2号 : 「施工性」「耐久性」のある製品
- カッパ100 : 「強度」「耐久性」のあるハイグレード製品
- カスタムベース : 「防水性能」「耐久性」のあるハイグレード製品
【強風】
施工時に飛散しやすくなるため、引裂強さに優れる改質アスファルトルーフィングを採用
- カッパルーフ2号 : 「施工性」「耐久性」のある製品
- カッパ100 : 「強度」「耐久性」のある製品
- カスタムベース : 「高価」ではあるが、「防水性能」「耐久性」のある製品
【下地勾配】
低勾配になるほど、防水性能(水密性)が要求されるため粘着層付改質アスファルトルーフィングを採用(寒冷地では「すがもれ」などによるリスクあり)
【耐久性】
耐用年数が最大60年の「アルバエース」を選定
まとめ
屋根下葺材は下記2ステップにより選定します。
- 「防水性能」と「コスト」のバランスで種類を決定
- 「耐久性」「各種強度」などから製品を決定
特別な地域特性(要求品質)がある場合は、慎重に製品選定を実施してください。
販売実績の多い製品
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まとめ
屋根下葺材は下記2ステップにより選定します。
- 「防水性能」と「コスト」のバランスで種類を決定
- 「耐久性」「各種強度」などから製品を決定
特別な地域特性(要求品質)がある場合は、慎重に製品選定を実施してください。
推奨製品の紹介製品選定が困難な場合は、下記3製品をご選定ください。
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