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2021/03/01 防水トレンド情報

たった1回の施工で耐用年数が4倍になる防水仕様とは?

建物を建築する際に長寿命化を意識した防水設計をする事はとても重要です。初期投資の段階で高耐用年数の防水を施工する事で防水改修回数を少なくする事が出来る為、廃材の削減による地球環境への配慮や中長期的にかかるコストの低減につながります。そこでこの記事では、

  1. 着々と進む建物の長寿命化
  2. メンブレン防水の一般的な耐用年数
  3. 耐用年数を4倍に引き上げる防水仕様

について解説します。



1.着々と進む建物の長寿命化

近年、学校や住宅などの公共施設の長寿命化に対する動きが活発化しています。その背景として、国土交通省が平成25年11月に「インフラ長寿命化計画」を策定した事があげられます。これは戦略的に建物の維持管理及び更新を行う事でライフサイクルの延長やトータルコストの削減を図り、様々な施設の機能を中長期的に発揮、利用していく為の方向性を示す基本的な計画として策定されました。また、2015年に国連から発表された2016年~2030年までに全ての国連加盟国が達成を目指す「SDGs(持続可能な開発目標)」達成の為に、「ESG」を重視した企業活動をする会社が日本の建築業界・建設業界に増えていく事によって今後、環境問題に関係する建物や防水の長寿命化は、より促進されていくものと推察されます。

 



2.メンブレン防水の一般的な耐用年数

一般的な防水工法では50年を超える高い耐用年数を持たせる事はできません。防水層の推定耐用年数を算出する根拠として、国土交通省総合技術開発プロジェクト:「建築物の耐久性向上技術の開発」というものがあります。これは、全国各地の調査事例の分析結果を基に標準耐用年数が設定されており、標準耐用年数:Ysを基に耐用年数の推定方法を用いる事で、推定耐用年数:Yを算出する事ができます。

総プロ法による算定式

総プロ法による算定式

この算定式を用いると、係数を使用しない防水工法単独の標準耐用年数Ysは、アスファルト防水保護工法が17年、アスファルト防水露出工法が13年シート系の防水工法が13年、塗膜防水工法が10年と算出され、各係数の最大値を乗じても推定耐用年数Yは、17×1.2×1.3×1.2×1.0×1.2×1.0≒38年となり、47年の法定耐用年数をもつ鉄筋コンクリートには並びません。また、法定耐用年数は「減価償却資産が利用に耐える年数」の事で新築時から47年経過すると税務上の資産価値がゼロになる事を表します。定期的な修繕が行われたRC造の建物は47年を経過しても問題なく居住できる事も多いため、法定耐用年数を超えて使用する場合、一般的な防水工法と耐用年数で差が開いてしまいます。

 


3.耐用年数を4倍に引き上げる防水仕様

結論から言うと、改質アスファルトルーフィングを4層積層するアスファルト防水保護高耐用仕様を施工する事によって、防水層の耐用年数を公共建築工事標準仕様の4倍にする事ができます。防水層の強さはルーフィングの引張強さ(N/cm)×伸び率(%)で表され、これを【抗張積(N・%/cm)】といいます。防水層はこの数値が大きいほど強靭で、改質アスファルトルーフィングを4層積層するアスファルト防水保護高耐用仕様は、抗張積が従来のストレッチルーフィング及びアスファルトルーフィングで構成される公共建築工事標準仕様B-1と比較すると、長手方向に約10倍幅方向に約9倍も強度があります。この積層ができるのはアスファルト防水の最も優れた特徴で、他の防水工法にはありません。

日本アス高耐用仕様と公共建築工事標準仕様の比較

日本アス高耐用仕様と公共建築工事標準仕様の比較

注)価格は2020年1月時点での材工設計価格です。

防水層はどうしても経年劣化するため、改修工事を行う必要があります。高耐用仕様は公共建築工事標準仕様と比較すると新築時のコストが約1.5倍程かかる為、新築時の仕様選定段階においてはコストを理由に採用が見送られる場合があります。しかし、耐用年数が長い防水層は改修工事の回数を大幅に削減することが可能です。改修工事の回数を削減することで、それに伴う費用を削減することができるため中長期的に建物全体のコスト軽減を図ることができます。

国交省仕様と日本アス仕様のランニングコスト比較

ランニングコストの比較

注)価格は2020年1月時点での材工設計価格です。

日本アスファルト防水工業協同組合仕様書『アスファルト防水の仕様』に高耐用仕様をラインナップしております。カタログに掲載されている高耐用保護断熱仕様はさらなる耐用年数の長期化を図ることが可能です。

 


最後に内容をもう一度確認してみましょう。

  • 国交省から策定されたインフラ長寿命化計画並びに国連から発表されたSDGsによって建物の長寿命化は今後、益々推進されていくものと思われる。
  • 従来の防水工法の耐用年数はアスファルト防水保護工法が17年、アスファルト防水露出工法が13年、シート系の防水工法が13年、塗膜防水工法が10年である。
  • 高耐用仕様は公共建築工事標準仕様と比べて新築時にかかるコストが1.5倍かかるが、70年単位で比較すると中長期的にかかるコストを50%以下に抑える事が可能で、地球環境にも優しい。

 

尚、設計される際に防水選定の事でお困りの事がございましたら、まずはお問い合わせフォームからご連絡ください。