【防水施工者必見！】ウレタン系プライマー変更点の解説
ウレタン塗膜防水で主に使用するプライマーの改良、配合変更を行いました。
カタログ誌面等では伝えきれない変更点をブログでご紹介します。
この記事の内容
１．改良、配合変更した製品
２．変更点の解説
３．その他・まとめ
１．改良、配合変更した製品
下記製品について、改良、配合変更を実施しました。主に、ウレタン塗膜防水に使用しますが、層間プライマーとして「アスファルト系防水」「シート防水」にも使用します。
「ＵＳプライマーＭ４」を廃止し「ＵＳプライマーＭ６」を上市
主にウレタン塗膜防水に使用する、エポキシウレタン系プライマー「ＵＳプライマーＭ４」を改良した「ＵＳプライマーＭ６」の販売を開始しました。在庫がなくなり次第「ＵＳプライマーＭ４」は廃止製品となります。
「ＵＳプライマーＭ５」の用途変更
タールウレタン下地専用プライマーに変更しました。（従来はＵＳプライマーＭ４と同一用途）
「ＵＳプライマーＣ１、Ｃ３」の使用方法
「ＵＳプライマーＣ１・Ｃ３」は、ポルトランドセメントと重量比1：0.5～1の割合で混合したもの「ＵＳプライマーＣ１０・Ｃ３０」を標準仕様としていましたが、「セメントとの混合がピンホールに抑制に効果的」と表記変更します。
→セメントを混合せずに上記２製品が使用可能になりました。
「ＵＳプライマーＭ２」の配合変更
製品に使用している一部原料の調達困難なため配合を変更しました。それに伴いGHSラベル要素が変更になりました。
２．変更点の解説
【ウレタン塗膜防水編】
①「ＵＳプライマーＭ４」を廃止し「ＵＳプライマーＭ６」を上市
- 「標準塗布量」が0.15㎏／㎡から0.1㎏／㎡になり、希釈方法も変更しました。
- 「用途※」「入り目」「塗布間隔の目安」「危険物種別（消防法）」に変更はありません。
※一部「アスファルト系防水」での用途変更あり。（下記参照）
| ＵＳプライマーＭ４ | → | ＵＳプライマーＭ６ | |
|---|---|---|---|
| 規格 | 主剤4㎏ 硬化剤4㎏ | 主剤4㎏ 硬化剤4㎏ | |
| 塗布間隔の目安 | 2時間～1日 | 2時間～1日 | |
| 標準塗布量 | 0.15㎏／㎡ | 0.1㎏／㎡ | |
| 希釈方法 | （防水材層間のみ）キシレン20％、トルエン30％、酢酸エチル30％ | 全ての用途で無希釈 | |
| 用途 | 「一般ウレタン塗膜防水材・当社防水材・トップコート塗継」「鉛※（改修ドレン）」「塩ビシート防水下地（ＵＳプライマーＭ２併用）」 | ||
※サンディング後、溶剤（キシレン等）でよく拭き取った後にプライマーを塗布します。
②「ＵＳプライマーＭ５」の用途変更
- 従来は「ＵＳプライマーＭ４」と同一用途でしたが「タールウレタン下地専用」プライマーとして使用します。
■使用時の注意事項
|
③「ＵＳプライマーＣ１、Ｃ３」の使用方法
「ＵＳプライマーＣ１・Ｃ３」は、ポルトランドセメントと重量比1：0.5～1の割合で混合したもの「ＵＳプライマーＣ１０・Ｃ３０」を標準仕様としていましたが、「セメントとの混合がピンホールに抑制に効果的」と表記変更します。
→セメントを混合せずに上記２製品が使用可能になりました。
④「ＵＳプライマーＭ２」の配合変更
製品に使用している一部原料の調達困難なため配合を変更しました。（数値は代表値） それに伴いGHSラベル要素が変更になりました。
| 旧 ＵＳプライマーＭ２ | → | 新 ＵＳプライマーＭ２ | |
|---|---|---|---|
| 規格 | 0.5㎏／缶、17㎏／缶 | 0.5㎏／缶、17㎏／缶 | |
| 外観 | 淡黄色透明液体 | 淡黄色透明液体 | |
| 指触乾燥時間 | 3～5時間 | 3～4時間 | |
| 粘度 | 8.0mPa･s | 10.5mPa･s | |
| 比重 | 0.96 | 0.97 | |
| 危険物種別 | 第4類第1石油類 | 第4類第1石油類 |
【アスファルト系防水編】
前述「ＵＳプライマーＭ４」の廃止に伴い、
- クリンアス工法、プレストシステム露出仕様におけるシート接合部のはみだし部分のプライマー
- キュービックコートと仕上塗料の層間プライマー
を「ＵＳプライマーＭ４」に替えて「ＵＳプライマーＣ２」に変更しました。
| ＵＳプライマーＭ４ | → | ＵＳプライマーＣ２ | |
|---|---|---|---|
| 規格 | 主剤4㎏ 硬化剤4㎏ | 16㎏／缶 | |
| 希釈方法 | 無希釈 | 無希釈 | |
| 塗布量 | 0.1㎏／㎡ | 0.2㎏／㎡ |
また、既存ウレタン塗膜防水下地における新規防水層との層間プライマーは「ＵＳプライマーＭ４」に替えて「ＵＳプライマーＭ６」に変更しました。
| ＵＳプライマーＭ４ | → | ＵＳプライマーＭ６ | |
|---|---|---|---|
| 規格 | 主剤4㎏ 硬化剤4㎏ | 主剤4㎏ 硬化剤4㎏ | |
| 希釈方法 | 無希釈 | 無希釈 | |
| 塗布量 | 0.1㎏／㎡ | 0.1㎏／㎡ |
【塩ビシート防水編】
前述「ＵＳプライマーＭ４」の廃止に伴い、
- 既存ウレタン塗膜防水下地における接着（断熱）工法施工時のプライマー
- 既存ウレタン塗膜防水下地における機械固定断熱工法施工時のプライマー
- 架台回り等でウレタン塗膜防水を併用施工時のプライマー
を「ＵＳプライマーＭ６」に変更しました。
| ＵＳプライマーＭ４ | → | ＵＳプライマーＭ６ | |
|---|---|---|---|
| 規格 | 主剤4㎏ 硬化剤4㎏ | 主剤4㎏ 硬化剤4㎏ | |
| 希釈方法 | 無希釈 | 無希釈 | |
| 塗布量 | 0.1㎏／㎡ | 0.1㎏／㎡ |
３．その他・まとめ
【該当カタログ】
- アスファルト系防水 ： 「全てのカタログ」
- 塩ビシート防水 ： 「メカファイン」
- ウレタン塗膜防水 ： 「セピロン防水」「リファージュ」「カイザーコート」「セピロンスプレー※」
※セピロンスプレーでは植栽施工時のプライマーとしてのみ使用します。
【お願い】
旧表記カタログをご利用頂いている方は、上記内容に読み替えてください。
【まとめ】
製品により「改良」「配合変更」が実施されていますが、使い勝手や方法は殆ど変化はありません。
- ＵＳプライマーＭ４は殆どの場合でＵＳプライマーＭ６に切り替わる。
- アスファルト系防水や塩ビシート防水でも一部層間プライマーが切り替わる。
次回ブログは12月1日（木）公開予定です。